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2007年11月01日

医龍 第1話

「神の手を持つ男」

医龍 Team Medical Dragon
http://wwwz.fujitv.co.jp/iryu/index2.html

天才外科医・朝田龍太郎が
明真大学付属病院の加藤晶からバチスタ手術執刀を依頼される。
荒くれ者の朝田だが、彼の医学の考えは患者の命こそが最優先。
医療と関係ない縦社会に嫌気が差す。
しかし相棒・ミキの急な発作を救ったことをきっかけに、
明真で働くことを受け入れる。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2006年4月のドラマ『医龍』のパート1が2007年10月の夕方に再放送。
毎週が楽しみなドラマだったぁ。
現在パート2が好評放送中。

もう既に放送当時に感想を書いてあるけど、 せっかくだから今回の再放送を利用して、全セリフ、完全あらすじを書き残す。

再放送ということで、多少カットされているかもしれないね。

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

某国 難民キャンプ、
『万人のための医師団』=MSAP、
英語の会話、
「GCS6! 瞳孔不同あり!
 切迫する脳ヘルニアだ! 頭蓋骨内血腫除去!」
「はい」
「腹部銃創によるショック状態!」
「加藤先生! 患者の足が来ました!」
加藤「邪魔にならないとこに置いといて」
加藤「モルヒネ1アンプル!」
「加藤先生、こっちの患者、カルチコール1アンプル注入します!」
加藤「何勝手に判断してるのよ!」
女「だって高カリウム血症ですよね」
加藤「でもその患者、動脈血のガス分析の結果、まだ出てないのよ!
 待ちなさい!」
女「テント状T派、除脈。これ以上待てません!」
加藤「ダメよ! 待ちなさい!」
女「注入!」
加藤「何をするの!?
 あなた、ただの看護師でしょう!
 医者は私なのよ!」
周りの看護師から反感の視線。

その後、
「加藤…」
加藤「何よ? 私が間違ってるとでも言うの?」
「あんなやり方では誰もついてこない。
 必要ないと思われる検査をいちいち言っていたら全ての判断が遅れる」
加藤「日本では…」
「ここは日本ではない!
 もっとスタッフを信用しろ。
 麻酔医や看護師は奴隷ではない。
 個人の技術とチームワークで全てを補う。
 それがここのやり方だ」

加藤<日本の大学病院ではそんなやり方、教わらなかった>

「ドクター加藤、一度あのチームを見てみるといい」
「あのチーム…」
「MSAP最高のチーム…
 世界最高レベルの救命医療があのテントで行なわれている」
「最高の…、チーム…」
「ここの者は、チームを指揮している日本人外科医の名前をとって…、
 こう呼んでいる…、
 チーム・メディカル・ドラゴン」

一年後、海辺の小屋で男女が熱く抱き合う。
その後…、
女「ねえ? どうしたの背中? 龍みたいに見える」
(男は留守番電話を再生)
ミキ<ちょっと!
 またどっかの女連れ込んでんじゃないでしょうね!?>
女「彼女?」
ミキ<もしもし?>
女「来るの?」
ミキ<いるんでしょう?>
朝田「ぼちぼち帰ってくれ」
女「やったら用済み? 最低」

女「そうだ。あなた、いい手してる」

一台の車がやって来た。
ベッドの女「私関係ないから」と車の女に言って去っていく。

ケータイ、
ミキ「もうー! 出ろよ、龍太郎!
 (去っていく女を見て)
 やっぱり!
 (小屋に着いて)
 ちょっと龍ちゃん!また新しい女!?」

朝田「誰だ、お前?」
(さっきの車の女)
加藤「やっと会えたわね。
 明真大学付属病院胸部心臓外科助教授、加藤晶。
 あなたをもらいに来た」
朝田「(酒を飲み)ああーっ。俺を?」
加藤「そう、朝田龍太郎。
 チームメディカルドラゴン。
 医龍」

オープニング

CM

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ミキ「あの、龍ちゃんを雇いたいって事ですか? 明真大学付属病院に」
朝田「おい!」
ミキ「いいじゃない。やっと働けるんだよ。
 いつまでもぷらぷらしてらんないでしょ。
 だいたい女ばかり連れ込ん…、痛っ…、痛っ」
朝田「ミキ、今度痛んだら医者に診てもらうって約束だ」
ミキ「医者なら龍ちゃんがいるでしょ。
 私は龍ちゃんに診てもらうの」
朝田「だから、俺はもう医者じゃねえんだよ」
加藤「そのせいで、今はマチ金に追われて借金まみれ。
 一年前、参加していたMSAP(エムサップ)、『万人のための医師団』
 のキャンプであなたを見たわ」

回想、英語の会話、
「急速輸液!患者は恐らく腹部大動脈完全断裂を起こしている!」
「Oマイナス輸血開始!」
「バカ! おさえてろ」
「はい」
「先生、戻りません!」
「だめだ! 間に合わん!」
「ど、どうします?このままでは…」
朝田「ERTだ!」

加藤「患者は爆撃により、腹部大動脈が完全に断裂し、
 出血死も時間の問題。
 充分な輸血も医療器具もない状況下で、
 断裂した腹部大動脈を修復するのは非常に困難。
 通常、患者は10分過ぎると障害が出て絶望的。
 正確な判断力と抜群の技術、見事なチームワーク。
 それはまるでジャズバンドのセッションを見るようだった。
 そして7分で大動脈を修復し、患者をよみがえらせてみせた」
ミキ「その中に私もいました。看護師なんです、私」
加藤「言っとくけど…」
ミキ「シカト?」
加藤「わたしは人をほめるのが大嫌い。
 でもあなたは紛れもなく、天才よ。
 にもかかわらず、あなたは日本の医学界から捨てられた。
 四年前、あなたは北日本大学からMSAP『万人のための医師団』に参加。
 半年後、大学が撤退した後も、教授命令に背いて現地にとどまった。
 当然大学の医局からは解雇され、
 教授の手回しで帰国後も、どこの病院も雇ってくれない。
 哀れ、天才外科医も今や借金まみれのヒモ生活」
ミキ「ちょっと!」
朝田「あんた、さっきから何が言いたい」
加藤「私の論文のために働いて欲しい。
 論文が成功すれば、教授選の大きな武器になる。
 それなりの報酬も用意するわ」
朝田「大学病院に興味はねえ。じゃあな」
ミキ「ちょっと待ってよ! 龍ちゃん! ねえ!」
加藤「バチスタ。
 バチスタ、切ってみたくない?」
朝田「バチスタ手術なのか!? その論文」
ミキ「バチスタ手術!?」

加藤<バチスタ手術。
 考案者であるブラジル人、
 ランダス・バチスタ博士の名前を付けてそう呼ばれる。
 (Randas J. V. Batista)
 拡張型心筋症に対する手術術式。
 拡張した心臓を切り、小さく作り直すという、超難関手術>
加藤「私の論文はその変法よ。
 バチスタ手術を成功させられる医師は
 今の日本の大学じゃ一人もいない。
 心臓外科医にとって頂点とも言える難しさ。
 最高の挑戦じゃない?」
ミキ「すごいよ、これ」
加藤「成功すれば、あなたはバチスタ手術の第一人者。
 そして私も、論文が成功すれば教授になれる」
朝田「その若さで、女が大学病院の教授になろうっていうのか?
 すごい野心家だな」
加藤「でも嫌いじゃないでしょ、そういう女?」
ミキ「いやいやいや、嫌いだから。ね?
 (朝田はやる気のようでミキは意気消沈)多分…」
朝田「バチスタは一人じゃ出来ない。優秀なチームが必要だ」
加藤「うちのスタッフも充分優秀よ。
 どう? バチスタが切れればあなたには名誉、私には教授の椅子。
 お互い悪い話じゃないと思うけど」

明真大学病院前、
朝田「白い巨塔か」
加藤「ようこそ。明真大学付属病院へ。ドクター朝田」
朝田「勘違いするな。
 俺はあんたのために来たわけじゃない。
 あんたが言う優秀なスタッフとやらを見に来ただけだ」
加藤「まあ、いいわ。
 (白衣とボールペンを渡して)
 IDがないからとりあえず名前書いといて」
朝田「青色か」
加藤「え?」
朝田「これ」
加藤「それが何? 明真大学のボールペンよ。行くわよ」

中に入り、
加藤「まず教授にあいさつしてもらう。
 それから、教授の前でトラブルは起こさないように。いい?」
振り返ると朝田がいなくなっていた。

胸部心臓外科医局、
木原「いやぁ、昨日は絶対いけると思ったんだけどな」
医師「またまたぁ」
木原「しかもさ、合コン相手はスッチーだよ」
医師「えーっ、いいなぁ」
木原「これがもうレベル高くてさ、アハハ。
 あっ、痛い。ああー、ちょっと、腕痛い。
 伊集院、ちょっと診て」
伊集院「はっ」
木原「あ痛たたたた。
 (伊集院に腕を触られ)
 あっ、痛っ」
伊集院「すいません」
木原「優しく」
伊集院「け…、腱鞘炎ですか?」
木原「おっ、なかなかやるじゃん。で、原因は?」
伊集院「原因ですか?」
木原「ああ」
伊集院「えっと…」
木原「ヒントはね、穴に入れちゃったの。頑張っちゃったの」
伊集院「穴ですか!? あの…、穴に入れた…、えっと…」
木原「バカ! お前、ゴルフに決まってんだろ、お前。ハハハ。
 昨日はコンペ。全部製薬会社持ち。楽しかったぁ。
 お前もさ、机にかじりついてばかりいないで少しは参加しろ。
 製薬会社の接待受けんのも大事な仕事だからな」
伊集院「はぁ。でも僕、ゴルフはさっぱりなので、
 足手まといになりますから」
木原「だからグズなんだよ、お前は。
 いいか? 医局ってとこはな、縦のつながりが何より大事なんだよ。
 野口教授に気に入られてるこの俺が、
 出来損ないのお前に目ぇかけてやってんだからさ、
 少しはお前ありがたく思えよ、おい」
伊集院「ありがとうございます」
木原「ああ。アハハハハ。
 (入り口に朝田が立っていた)
 えっ!? ど…、誰?」
朝田「朝田龍太郎。よろしく」
木原「ああー、加藤先生が呼んだっていう北日本大学の。
 聞いてるよ。僕は助手の木原だ。
 北日本大学ではどうだったか知らんがな、
 ここにはここのやり方がある。僕がみっちり教えてあげるよ」

大勢を引き連れながら野口の回診、
野口「おはようございます」
男「あっ、先生。いつもお世話になってます」
野口「お楽になさって結構ですよ」
担当医「ルンゲンクレブスのエンドステージです」
野口「ああ、そう」
担当医「オペ入院で入ったようですが…、難しいようです」
野口「ああ、そう。じゃあ、エントラッセン」
男「あの…」
野口「お大事にね」
男「ありがとうございました」

伊集院「あの…」
木原「うん?」
伊集院「今の、肺ガンの末期ってことですよね?」
木原「どうせ患者は医学用語は分かんないからな」
伊集院「それでエントラッセン…、退院って」
木原「成功率の低い手術はなるべくやらない。
 手術が出来なければ即退院、野口教授の方針だろ。
 いい加減、飲み込めよ」

野口「じゃあ、経過観察」

階段、
野口の大名行列と朝田が遭遇、
加藤「今度バチスタのために入ってもらった朝田先生です。
 ちょうど今ご紹介しようと思っていて」
野口「ほう、君が」
朝田「よろしく(顔をあわせず無愛想)」
野口「君、ペンは?」
朝田「つけたくないんですよ。重いんで」
野口「なるほど。経過観察」。行列が通り過ぎていく。

野口の部屋、
野口「ちょっと変わってるみたいだね、彼」
加藤「朝田ですか?」
野口「大丈夫なの?」
加藤「彼がいなければバチスタは成功しません」
野口「ふーん。
 まっ、バチスタ論文が成功すれば、
 僕の明真大学の総長も本決まりになる。
 しっかり頼むよ」
加藤「はい」

CM

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

『東京心臓外科医師会、平成18年度懇親会』、
野口「というわけで、明真としましては、
 この方針を引き継いでいく所存でございます。
 どうぞよろしくお願いします。
 今日はありがとうございました」

教授「ごぶさたしております」
野口「ご活躍で」
教授「紹介します。うちの霧島助教授です」
野口「がんばって」
霧島「ありがとうございます」

加藤「お疲れ様です」
野口「北日本大学の連中も来てるようだな。
 澤田教授の隣にいるのが、次期教授候補の霧島だ。
 なかなか出来る男だという評判だよ。
 うちと北日本は心臓外科で競い合ってる。
 君の将来のライバルだ」
加藤「あんな男には負けません」
野口「その意気だよ」

密会、
加藤「あなたの後輩の、朝田龍太郎って知ってる?」
霧島「朝田? どうして?」
加藤「今度、うちに来てもらったの」
霧島「明真へ? 北日本大学から?」
加藤「そう。でも医局から追放されたって。知らない?」
霧島「ああー。知らないな」
加藤「そう」
霧島「なんでまたわざわざそんなヤツを?」
加藤「バチスタ、切らせるの」
霧島「バチスタ!?」
加藤「バチスタの論文が成功すれば、私は間違いなく教授になれる。
 そのために必要な駒なの」
霧島「そいつ、腕はいいの?」
加藤「腕だけはね」
霧島「どうして君が切らない?」
加藤「バチスタ手術よ。
 自分で執刀して失敗したら、教授選の大きな足かせになる」
霧島「なるほど。
 だからそいつ切らせるだけ切らせて、成功すれば君は教授。
 失敗してもよそ者の医局員なら誰も傷つかない。
 ワルだな、君は」
加藤「そこに惚れたんでしょ」
霧島「そういうこと」
加藤「あなたも必ずなってよ、教授に。
 明真大学と北日本大学でお互い教授になる。
 日本の心臓外科を率いるのは、私たちだから」
霧島「任せてくれ」

明真に救急車、
隊員「真育(しんいく)病院から急患です。胸部を強打しています!」
看護師「胸部心臓外科の先生に連絡を!」
看護師「はい!」
母親「翔太! 翔太!」

川田「真育病院からの搬送です。
 胸部を強打。処置後も症状が悪化しショック状態です」
木原「『死に行く』か」
朝田「鈍的心外傷(どんてきしんがいしょう)。ずいぶんひどいようだな」
木原「ああっ! そのぐらいな、このCT見ればそのぐらい誰だって分かるんだよ。
 ああ、心タンポナーデ起こしてるな。
 真育の連中はこんな診断もできんのか! ふん。
 おい、伊集院! 行くぞ!」
伊集院「はい」
川田「見学用の手術室でお願いします」
(朝田が、行こうとする伊集院の腕をつかみ)
伊集院「痛っ」
朝田「研修医」
伊集院「な…、なんですか!?」
朝田「あいつ、そんな、すご腕か?
 心タンポナーデという診断に間違いはないだろうが、
 それだけであそこまで悪化するとは考えにくい。
 ほかに何かあるはずだ」
伊集院「どうせ、腕なんか関係ないですよ。
 『死に行く』の患者ですから」
朝田「『死に行く』?」
伊集院「真育病院の別名。『真育』、『死に行く』。
 保険点数稼ぎのため、ギリギリまで患者を引きとめ、
 手遅れになると院内死亡率を上げないよう、
 うちに送ってくるんです。
 患者の家族も設備の整った大学病院で死亡したほうが納得できる。
 つまり、死なせていい患者ってことです。
 マニュアルどおりの処置さえ行なえば
 ここでは生死は関係ないんです」

母親「先生! 翔太をよろしくお願いします。
 どうか助けてやってください。 どうか…、どうか翔太を」

手術室、
木原「お願いします
スタッフ「お願いします」

木原「剣状突起下(けんじょうとっきか)切開。メス」
看護師「はい」
木原「電メス」
看護師「はい」
木原「筋鈎(きんこう)」
伊集院「はい」
木原「ペアン」
看護師「はい」
木原「心膜切開。セッシ」
看護師「はい」
木原「メッツェン」
看護師「はい」

見学室、
ミキ「心タンポナーデ。損傷で受けた心筋から出た血液が、
 心嚢膜と心筋の間にたまって、心臓を圧迫している状態」
加藤「通常、心嚢膜を切開し、血液を排出する処置が行なわれる。
 まったくどこに行ったかと思ったら、今度は手術の見学?
 無理ね。助からないわ、おそらく」

手術室、
伊集院「脈拍31です」
(その後、心停止の音)
伊集院「心停止です…」

木原「手術は成功した。しかし患者は死亡した。
 伊集院、胸、閉じとけ。オペ終了。
 ああー、疲れた。ああー」

ミキ「龍ちゃん!」
朝田龍太郎が手術室に入ってきた!

CM

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

木原「なんだ、お前!?」
朝田「手術は続行。蘇生処置を開始する」
木原「勝手なことを言うな!
 処置は完璧だった!
 手術は成功したんだ!
 執刀医の判断に逆らう気か!」
(朝田がじろりとにらみつけて、木原は無言)
朝田「研修医。よーく見とけ。
 心筋挫傷だけでは急激な心停止は不自然だ。
 原因は他にある」
木原「お前、なに勝手な…」
朝田「引き続き、開胸して心臓を調べる。
 メス。
 急げ! 時間がない」
看護師「はい」

朝田「スターナルソー」
看護師「はい。
 開胸セットお願いします」
看護師「はい」
朝田「開胸器」
伊集院「はい」
朝田「メッツェン」
看護師「はい」

なんと、手で心臓を握り…、
朝田「こいつだ。心筋の破裂。
 破裂部位からの持続的な出血を認める」
伊集院「指で外傷を押さえた!?」
朝田「いくぞ」

加藤<指で押さえることで縫合時間を省き、
 素手で心臓マッサージをするなんて。しかも片手で>

朝田「初めは、優しく、ゆっくりと。
 ボールを握る形で、優しく。
 そして徐々に、激しく」

加藤<すごい。
 リズムだけじゃない。
 指の背側骨間筋(はいそくこっかんきん)と
 掌側骨間筋(しょうそくこっかんきん)の
 伸縮バランスが絶妙。
 基節骨(きせつこつ)が人並みはずれて長い分、
 機能的肢位(しい)にゆとりを持たせてる>
加藤「まさに、理想的な外科医の手」

心臓マッサージを続ける朝田。

ミキ「前もこんなことがありました。
 中東の紛争地帯で『万人のための医師団』で派遣されてた時、
 病院が爆撃されて、火の手が上がって、
 お医者さんたちもみんな避難してるのに、
 地雷を踏んだ男の子の心臓マッサージを続けてました。
 その青い火の中、一人必死で。
 (青い炎に背中を打たれて倒れる朝田龍太郎)
 そのときは救えなかったけど…。
 それ以来、龍ちゃんにとって青色は不吉な色なんです」

朝田「いいか、研修医。
 死なせていい患者なんていねえんだよ。
 (心臓マッサージを続け)
 戻って来い。
 戻って来い!

電子音
(心臓がピクピクと動き始める)
朝田<頼む! 動いてくれ>

(心臓が大きく脈を打ち始め)
伊集院「し…、心拍戻りました!? 蘇生!」
木原「う…、嘘だろ!?」
朝田「おかえり。坊主…」

朝田「これから、破裂部位の縫合に入る」
看護師「はい」
朝田「4−0。プレジェットつけて」
看護師「はい」
朝田「メッツェン」
看護師「はい」
朝田「心筋縫合。止血完了。ルーペ」
看護師「はい」
朝田「ボリューム。DOA開始」
スタッフ「はい。DOA」
看護師「はい」
朝田「3−0 ナイロン」
看護師「はい」

木原「バ…、バカな!?
 わずか五分で開胸し、出血部分の縫合を!?
 なんでこんな医者がうちの病院に!?」

加藤「信じられない。
 心停止した心臓を蘇生させ、あっという間に処置。
 なんてスピード!?」
ミキ「それが、朝田龍太郎」

手術終了、
母親「先生! 翔太は!? 翔太は!?」
木原「手術は成功しました。容体も安定してます」
母親「ありがとうございます!」

加藤「どういうつもり?
 あなたの腕は認める。
 だけど、大変なことしてくれたわ。
 勝手に手術室に入って執刀医に逆らって執刀して。
 教授に知れたら大問題よ。こんなこと許されると…」
朝田「許されないなら…、
 許されないなら、あんたがもう一度殺すのか!?」
(去っていく朝田龍太郎)
ミキ「龍ちゃん!」

海辺、
ミキ「ねえ、ホントに大学病院、辞めちゃうの?」
朝田「見ただろ?
 患者より、医局の秩序が大事なんだ。それが大学病院だ」
ミキ「だけど、その大学病院で患者を助けたじゃない。
 そんな所だけど、龍ちゃん待ってる患者はいっぱいいるわ」
朝田「いいか? もう二度と言わない。
 俺は、医者を、辞めた」
ミキ「待って。
 ねえ、ちょっと待ってよ。
 龍ちゃんは医者以外出来っこない」
朝田「うるさい」
ミキ「龍ちゃん」
加藤「その通りよ。
 あなたに医者は辞められないわ。
 ホントは怖いんじゃないの?」
朝田「何?」
加藤「バチスタ手術、自信ないんでしょ」
朝田「バチスタには、最高のチームが必要なんだよ」
加藤「なら作ればいいじゃない。
 あなた自身が最高のチームを」
朝田「もういい」
加藤「ミキさん!?」
(ミキが倒れていた!)
朝田「ミキ!」
加藤「ミキさん!?」
(駆け寄って)
加藤「呼吸が止まってる。心停止はしてないようだけど。
 (胸の上部を叩いて)典型的な反響音。
 両肺、特発性の緊張性気胸。
 間違いないわ。
 胸腔(きょうくう)の中にある肺に穴が開きしぼむと、
 漏れた空気で胸腔内圧が高まる。
 するといくら呼吸しても肺は元の大きさに戻ることが出来ない。
 両肺がその状態になると死に至る。
 救急車を!
 それとも私の車で」
朝田「間に合わない。
 脈が触れなくなってから時間がたちすぎてる。
 万が一、助かったとしても脳障害が残る」
加藤「だけど!」
朝田「ちょっと借りるぜ」
(加藤の白衣の胸ポケットから青いボールペンを取り、
 外カバーを真っ二つに折る)
加藤「何を!?」
朝田「押さえてろ」
加藤「えっ?」
朝田「早くしろ!
 俺以外の医者に診てもらう気はないなんて、バカ言いやがって」

朝田は折ったそれをミキの胸に突き刺す!

加藤<救命療法。
 ペンを使って胸壁に穴を開け空気圧を逃し、肺を膨らませた。
 こんな乱暴な。しかしこの処置をしなければ、
 彼女は死んでいた>

朝田「つまんねえことに意地、張りやがって」
ミキ「やっぱり、助けてくれた」
朝田「俺の負けだ、ミキ。
 (加藤に向かって)チームの人選は任せると言ったな?」
加藤「ええ」
朝田「こいつは、女としては持て余すが、
 看護師としては一流なんだ。
 ミキ、体が治ったら、お前が新しいチーム、
 チーム・ドラゴンの一人目だ」
ミキ「はい。朝田先生」

明真病院前、
加藤「ミキさんは治り次第、うちに来てもらうから」
朝田「言っとくが、俺はあんたの論文のために来たんじゃない。
 患者を切るために来た」
加藤「分かってる」
朝田「自分のチームを作るために、
 この大学の医局がどうなろうと俺は知らない」
加藤「結構」
朝田「後悔するぜ」
加藤「どうかしら?」
朝田「忘れてた。
 借りてたペン。こんなになったけど(真っ二つ)」
加藤「(白衣を渡し)行きましょう」

そのペンは橋の手すりに置き去りにされる。
しかし、
そのペンを取る男がいる。
霧島「もう一度地獄を見せてやろうか、朝田龍太郎」

ナレーション バチスタ手術とは、拡張型心筋症に対する手術の一つである。
心臓移植でしか助からないとされた、患者の心機能を
改善する画期的な方法として注目されたが、
きわめて高度な技術を必要とするうえ、
様々な問題を抱えていた。
しかしその後、地道な改良が重ねられ、
今日では成功率は向上している>

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

キャスト
詳しい役名を現在把握しているけど、
ドラマの進行と共に徐々に明らかになった放送当時の感覚で、 今は書かない。

Cast
──────────
朝田龍太郎(坂口憲二)
加藤晶  (稲森いずみ)
伊集院登 (小池徹平)
霧島軍司 (北村一輝)
荒瀬門次 (阿部サダヲ)
里原ミキ (水川あさみ)
木原毅彦 (池田鉄洋)
──────────
(千葉雅子)看護師
(中村慧子)看護師
(YUKO・AIKO [FLIP-FLAP])看護師
(街田しおん)ベッドの女
(東山明美)母親
(徳永淳)医師
(夏秋佳代子)看護師
(海島雪)内科受付
(堤匡孝)救急隊員?
(代田勝久)老人患者
(岡本竜汰)医師
(吉野真希)看護師
(KENNY)医師
(RUTHANN)医師
──────────
藤吉圭介(佐々木蔵之介)
鬼頭笙子(夏木マリ)
野口賢雄(岸部一徳)
──────────

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スタッフ
原作 乃木坂太郎
原案 永井明
取材協力 吉沼美恵 「医龍 - Team Medical Dragon -」

脚本 林宏司
音楽 河野伸、澤野弘之
主題歌 『Believe』 AI
プロデュース 長部聡介、東康之
演出 久保田哲史
制作著作 フジテレビ

医龍~Team Medical Dragon~ DVD-BOX
B000F072HY

2006-10-27

「医龍 Team Medical Dragon」オリジナルサウンドトラック
B000FDF2IC

2006-06-07

AI : Believe
B000EMS5GA

2006-04-19




posted by エデン at 21:57 . | Comment(0) | 医龍
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