大阪朝日放送制作なのね。
Wikipedia : 家族〜妻の不在・夫の存在〜
あらすじ・ネタバレ・ストーリー詳細
先週の大まかな流れが映像で流れ…。
幼稚園へ一緒に行く亮平と悠斗。
美帆「あっ、悠斗くん、おはよう」
悠斗「美帆先生、おはよう」
亮平「あの、悠斗のことなんですけど、
引き続きこの幼稚園に通わせてもらうことにしました」
「良かった。それじゃ、お母様も戻られて?」
「いや、そういうことじゃなくて…。よろしくお願いします」
亮平は園内に入り、晋一郎のもとへ謝りに行く。
“引退なされて今は奥さんとのんびり生活されている佐伯さんには…”
“もうシンちゃんの奥さんいないよ、死んじゃったんだって”
「佐伯さん、おはようございます」
「おはようございます」
「昨日は失礼しました」
「謝ることはないですよ」
そこへ悠斗がやって来る。
「パパ、僕のお弁当は?」
「弁当?」
「ないの〜?」
「(えっ?弁当いるの?という表情)おっ、忘れてた。今買ってくるから。
(佐伯さん)失礼します」
シンちゃん「悠斗くん、悠斗くん、これなーんだ?」
「ヘリコプター」
「ちょっと惜しいな。竹とんぼ」
外に出てママたちに道を尋ねる亮平。
「あのすいません、コンビにはこっち? あっ、はい」
と急いで走る。園児たちが「頑張れー」と声援。
オープニング
会社では斉藤部長に呼ばれる。
「上川くん、ちょっと」
「はい」
「急で申し訳ないんだが、午後一番で熊本に行くことになった。
君も同行してくれ」
「熊本ですか?」
「新しく出来る浄水センターの管理システムが受注できそうなんだ。
どうした?」
「いえ、あの、これからと言うことは泊まりですよね」
「何か不都合でもあるかな?」
「いや、実はちょっと子供を一人で家に置いとくわけには…」
「子供? いや、奥さんがいるだろ?」
「あ、いやいや、そうなんですけど、
実は妻の父が具合が悪くて実家に帰ってるんです」
「実家…」
「はい。旭川です」
「しょうがないな。ちょっと、山岡くん。あ、もういいから」
ケータイ
「もしもし」
「先輩! 津久野です」
居酒屋
「たこ、たこ、た〜こ〜。悠斗、もうじきたこ焼き焼けっからねー」
「うん! パパ、おしっこ〜」
民子「サブちゃん、悠ちゃん、トイレ〜」
サブちゃん「はいよ!」
「お願いします」
「ところで、何です、それ?」
「ん? ああ、悠斗の着替え。女房が全部持って出てっちゃったからな」
「出てっちゃた? マジっすか?」
「うん」
「またまた、ウケないすよ、そういうジョーク」
「何言ってんだよ、だから今悠斗ここにいるんだろうが」
「そう言えば」
「ああ、民ちゃん、お酒持ってきて」
民子「ああ、サブちゃん、亮平ちゃん、おかわり〜」(意味不明の客の掛け声)
「なんだよ?」
「いや、だって…」
理美は横山建設設計事務所で発表。
「この住宅のテーマは、森と風と水の融和です。
高い天井のリビング、その前面には開放感あふれる大きな窓、
そこから見える森の緑、渓流のせせらぎが、
室内にいながらあたかも森の中にいるような気分にさせてくれるはずです」
「やっぱり、なんですか、あの、仕事辞めたから出て行っちゃったんですかね?」
「分からん」
「分からんって、何かあるでしょう、理由が。まさか、男とか?」
「さあな」
「何余裕こいてるんすか。早く謝って、帰ってきてもらいましょう、ね」
「なんで俺が謝んなきゃいけないんだよ。
勝手に出て行ったのはあっちだぞ、謝んのはあっちだろう」
「あれ? あれ? じゃ、悠斗はどうするんすか?」
「あいつは俺が育てる」
「まさか、無理ですって先輩に子育てなんて」
「育てるの」
「絶対に無理です」
「何勝手に決め付けてんだよぉ」
「だって仕事しながら、掃除洗濯、三度三度の飯ですよ。
そんなの先輩にやれっこないです。それに悠斗の弁当だって」
「弁当ね」
サブちゃん「はい、悠ちゃん、すっきり」
「ね、悠斗、パパにお弁当作ってもらった?」
「買ってもらった〜」
「ほらほらほら〜、ね、幼稚園の弁当って結構大変らしいですよ。
ドラえもん弁当とかクレヨンしんちゃん弁当とか、
あの、海苔とか卵使って絵にするんですって、知ってました?」
「まあな」
「これ、知らないなぁ」
“悠斗は俺が育てるから”の言葉が気になる理美。
宿本「どうしたの、ぼんやりして?」
「え?」
「なんかあった?」
「別に。ねぇ、クライアントの反応はどうだった?」
「上々だね」
「本当?」
「先生が明日中にだいたいのコストを出しておくようにだってさ。
やったな、理美」
「良かったぁ」
朝
「なんでタコちゃんウィンナーと鳥のから揚げじゃなきゃダメなの?
何これ、タコなってないじゃん」
「あと卵焼き♪」
「焼いてるよ♪
悠斗、明日からコンビニ弁当でいいんじゃない?」
「やーだ」
「パパね、こんなの毎朝やってらんないんだよ?」
「おうちで作ってるのがいい」
「あっ、お前そんなこと言うんだったらママんとこ帰れ」
(悠斗がふくれっ面
)
「うっそー、ちゃんと作ってやるよ。
パパの、特製スペシャル弁当だ文句あるか」
幼稚園
美帆がピアノを弾く
♪おべんと、おべんと、うれしいな、おててもきれいになりました、
みーんなそろってごあいさつ、いただきまーす♪
悠斗のお弁当はこげたウィンナーなどだった。
園児たちが言う。
「うわぁ、ひでえ弁当」
「黒こげ弁当だあ」
「悠斗の弁当、真っ黒〜」
美帆「みんな、何やってるの。ほら、席に戻って」
みんなが食べ終えると、こっそり弁当を抱え…。
それを見かけるシンちゃん。
悠斗は花壇に弁当の中身を埋めていた。
夜、家。
コンビニ弁当を一緒に食べる亮平と悠斗。
「どうした悠斗、食わないのか?」
「うん」
「腹痛いのか? うん?」
「ママのご飯食べたーい」
「ああ〜、悠斗、うまいな〜、コンビニ弁当うまいな〜、おいしい〜」
「ごちそうさま〜
」
食後の食器洗いで空っぽの弁当箱を見て上機嫌な亮平。
「悠斗、うまかったか?」
悠斗は浮かない顔だが、
「うん
」
亮平は大満足
。
夜、仕事中
「パパ、僕のパジャマは?」
「そこら辺に昨日着てたやつがあるだろ」
「毎日替えなきゃやだ」
「毎日替えなくっていいんだよ、男だったら気にしない、気にしない」
「やだ、洗濯したのがいい」
洗濯機の前で、洗剤の分量を量る亮平。
「はい、入れまーす。ふた閉めて下さーい」
スイッチを押そうとするが
「ダメ、僕がやる。
(回り始めた洗濯機を見て)ハハハッ
」
「じゃ、悠斗、乾くまでTシャツ着てろ」
「うん」
「悠斗、それから悠斗。もうね、パパは明日までにどうしても
やらなくちゃいけない仕事があるから邪魔しないでね」
「分かった」
理美と弁護士。
「驚いた。もういきなり出ちゃうんだもん」
「いきなりでもないのよ。前から考えてたんだ」
「何があったの? 良さそうなご主人だったじゃない。
原因はなーに?」
「たかがピアノの発表会って言ったの。たかがって。
あの人にとって私と悠斗のことなんてその程度のことなの。
私が何を考えているのか、どんなことで悩んでいるのか、
そんなことには全然興味がないの。頭にあるのは仕事のことだけ」
「そう、それで? 理美、生活は出来るの?」
「これが認められれば正式に採用されるから」
「本気で、離婚する気なのね?」
うなずく理美
「そう。
一つ聞いていい? その指輪、いつ外すつもり?」
「忘れてた。ごたごたしてたから」
仕事する亮平
「パパ、お腹すいた〜」
カップラーメン
「うまいか?」
「うま〜い」
「ふーん、だからちゃんと食えって言っただろう」
仕事中
「パパ〜、眠れない」
「ちょっと待てよ、もう」
「本、読んで〜」
「だから言っただろ、悠斗、さっき。
パパ、これ明日までにやんなくちゃいけないんだよ、
悠斗のことかまってる時間はないの、
それが分かんないんだったらママんところ帰れ、
早く寝ておいでよもう」
シンちゃんの言葉を思い出す亮平
“そんなに仕事が大事ですか”
絵本を読んであげる。
“ぬーたたちがさけぶと…
そうです、わたしはたんこぶ山で生まれたタヌキなんだ、ハッハッ”
悠斗は眠っていた。
たぬきのぬーたんかな。
幼稚園
♪おててもきれいになりました、みーんなそろってごあいさつ、いただきます♪
悠斗の周りに集まる園児たち。
美帆「ほら、みんな座ってお弁当食べて。
悠斗くん、大丈夫?」
「お腹痛い」
「そう、じゃ少し横になって休もうか」
また花壇に埋めようとする悠斗を見るシンちゃん。
「何をしてるんだ?
いいか、悠斗くん、このお弁当は、お父さんが悠斗くんのために、
一生懸命作ってくれたんだ。捨てちゃいけないだろ。分かるな」
うなずく悠斗。弁当を開いたシンちゃんは驚く。
「ドラえもんなんだって」
「ドラえもん…」
CM
出演者の出る宝酒造CMは印象に残るね。
理美、職場でふと電車のおもちゃを手にする。
「これ、おいしいんだって」と宿本が差し入れする。
「ああ、ありがとう」
「どう?」
「今日中にはケリがつきそう」
「悠斗くん、まだご主人のほうなの?」
「うん、これが終わったら迎えに行くわ」
「この仕事終わったらさ、悠斗くん連れてディズニーランド行こうか?
あ、でも君は少し休んだほうがいいか」
「ううん、大丈夫。ありがとう。悠斗、喜ぶわ、きっと」
亮平の職場
「上川さん、西寺工業から二番にお電話です」
「はい。あ、ありがとう。もしもしお世話になってます、上川です。
はい。えっ? あっ、そうですか、分かりました。
すぐにシステムエンジニアを連れてお伺いしますので、
はい、すいません。失礼します」
現場
「どうなってんだよ」
「本当に申し訳ありません。すぐに復旧できるよう今急いでますので」
電話がかかる。
“パパ電話だよ、パパ電話だよ、パパ電話だよ”
「すいません。失礼します。もしもし」
電話
「佐伯です。美帆先生は研修会があって、どうしても行かないといけないんですよ。
悠斗くんは私の家で預かってましょうか?」
「いえ、佐伯さんにまたご迷惑をおかけすることはできませんから」
「遠慮しないで下さい。私のほうは大丈夫ですから」
「そうですか。すいません、じゃ、お言葉に甘えさせていただきます」
「はい」
シンちゃん「いきますか」
悠斗「うん」
亮平「こんばんは」
「パパ〜」
「おお、悠斗。すいません、遅くなってしまって。
仕事がトラブっちゃって。あの、これ、もしよかったら」
「ああ、これはどうも。
(CM効果で、松竹梅でも持ってくるのかと…笑)
晩飯、食ってたんですよ、一緒にどうです?」
「あ、いや…」
「まあまあ、どうぞ」
「シンちゃん、おかわり」
「うん」
「うんじゃない、はいだろう
」
「はい
」
「こら。すいません、ずうずうしくて(笑)」
「いえいえ」
「悠斗はシンちゃんの作ったものならホントよく食うなぁ。
あの、この間、佐伯さんおっしゃってましたよね。
今日は何の日だって」
“「上川さん、今日が何の日だか知ってますか?」「いえ」”
「いろいろあって、こいつの誕生日忘れてましたよ。
親失格ですよね」
「そんなことはないですよ」
「これでもちょっと反省してるんですけどね(笑)」
「悠斗、おいしいか?
そう言えばさ、今日パパの作った弁当どうだった、
ドラえもん弁当、みんなうらやましがってただろう?」
「うん…」
「明日はさ、クレヨンしんちゃん弁当ってのはどうだ?」
「うん…」と言ってシンちゃんのほうを見る。
「あっ、新幹線弁当ってのもいいかもしんないな」
悠斗が寝てお茶を飲む二人。
「佐伯さん、すみませんでした。奥さんのこと、何も知らずに俺は」
「いやいや、いいんですよ」
「いつ亡くなられたんですか?」
「二ヶ月前、癌で。発見されてから、たった十ヶ月でした」
「十ヶ月?」
「はい」
「それじゃ、あの時の…」
「あの日です。検査の結果が出たのは」
“「ほら、悠斗もちゃんと謝れ」「ごめんなさい」”
「結局女房には本当の病名が言えないままでね。
でも、リストラしてもらったおかげで、ずっと付き添ってやることが出来ました。
皮肉で言ってるんじゃないんですよ。本当に良かったと思ってます」
「あの、ちょっと、線香あげさせていただいてもいいですか?」
仏壇には少年の写真がある。
「私の息子です。五歳のときに亡くなりました。
風邪をこじらせて入院したんですが、急に容態が悪くなって。
ちょうどその時私が広島支社にいて、大きな仕事を抱えていました。
すぐに帰ってくるようにと女房から連絡があったんですが、
私は帰りませんでした。
契約が取れるかどうかの瀬戸際だったんです。
あの頃の私は家庭を顧みず、仕事のことしか考えていませんでした。
30年も前の話ですがね」
帰り、眠る悠斗を渡され…
「あぁ、すいません。ああ、もう本当に助かりました。
今日は本当にありがとうございました」
「いえいえ、とんでもないです」
「じゃ、失礼します」
「あっ、弁当のことなんですがね、毎日大変でしょう。
作り方教えますんで、よろしかったらいつでもどうぞ」
「ああ、はい」
「おやすみなさい」
「おやすみなさい」
CM
朝、悠斗と共に弁当作りだが、悠斗は気が進まない。
「はーい、悠斗。今作ってるからな、パパの特製から揚げ弁当だ〜。
はーい、行きまーす、から揚げー。今日はから揚げ弁当ですよ〜っと」
理美は宿本と共に朝マック。
「悠斗、お弁当完成!
何描いてんだ、さっきから? 誰それ?」
「僕とパパ」
「ふーん」
「それとマーマ」
「…。
悠斗、ほら、そろそろ行こう」
幼稚園
♪おててもきれいになりました、みんなそろってごあいさつ、
いただきまーす♪
園児たちが悠斗に駆け寄り、
「食べないの?」
「どうして?」
「まずいからよね」
悠斗「違うよ」
「じゃ、開けてみろよ」
開けると、相変わらず見た目の悪いお弁当。
「ひっでぇ」
「なんだこれ、なんだこれ、なんだこれ、なんだこれ」
理美が訪れていた。
悠斗は周りを気にせず口にする。
「うわぁ、食べた〜」
逃げ去る園児たち。心配そうに見つめる理美。
幼稚園職員室
「それは困ります」
「困る?」
「ご主人から、悠斗くんは自分が面倒を見るので、お母さんが
迎えに来ても絶対に渡さないで下さいと言われているんです」
「先生、私は悠斗の母親ですよ」
「分かっています。でも、ご主人とお約束をした以上、私としては
勝手な判断はできないんです」
「主人にそんなこと決める権利はありません」
「とにかく、今日はお引取り願えますか。
悠斗くんのためにも、お二人でよく話し合っていただきたいんです。
お願いします」
会議
亮平が手を上げる。
「トイレ…」
ケータイ
「もしもし。あっ、俺だけど」
津久野が幼稚園を訪れた。
(亮平が遅れるから頼んだんだろうね)
亮平の最初と同じように、皆から怪しまれ…。
美帆「あの?」
「おっ、びっくりした」
「何かご用ですか?」
「あっ、いや、僕は、あれです、つまりですね」
浅野由美子「つまり、なんです?」
「あの、ここの先生ですか?」
「それが何か?」
「いや、きれいな人だなと」
石澤勝彦「やっぱり変質者ですね! 由美子先生、警察に電話」
道具“さすまた”“刺股”“こない手U型”で押さえられ、
「違う、違う、変質者じゃない、違うってば! 誤解ですよ」
悠斗「津久野っち!」
「あー、悠斗、助けて!」
園児から指を指され笑われる。
亮平が家に帰ると女性の靴があり…、
(亮平は理美が帰ってきたと思ったかな?)
津久野「さあ、どんどん食べてくださいね〜」
「はい」
美帆先生たちが来ていた。
「あっ」と会釈する美帆先生。
「パパ、お帰り〜」
「お帰りなさい。先輩、たこ焼きで一杯やりましょうよ」
「おじゃましてます。お留守に上がりこんでしまってすいませんでした」
「あっ、いえ」
「どうぞどうぞ、座っといてください。
あの、美帆先生、先輩に何か話があるって。ねえ?
悠斗、ちょっと上に行ってようか」
「いや、まぁ、どうぞ、先生おかけになってください。
すいませんでした、今日も迎えに行けなくて。明日は必ず私が」
「あっ、今日はそのことで伺ったんじゃないんです。
今日、悠斗くんのお母さんが幼稚園にお見えになりました。
悠斗くんを連れて帰るとおっしゃったんですが、
お父さんとの約束もあるので、今日は一応帰っていただきました」
「そうだったんですか」
「あの…、私が口を出すことじゃないんですけれど、
悠斗くんのために、もう一度奥様とやり直すことは出来ないんでしょうか?
やっぱり、お父さん一人で悠斗くんを育てて行くのは難しいと思います。
例えば幼稚園の送り迎えです」
「いや、それはなんとかしますから」
「それにお弁当だって…」
「いや、弁当もちゃんと作ってます」
「ええ」
「いや、弁当箱はいつも空っぽになって返って来ますよ」
「それはそうなんですけど」
「え? 弁当が何か?」
「いえ」
「ま、確かに、あのー、今は先生には本当に迷惑かけてますけど、
慣れれば何とかなると思うんですよね。
いや、自分ひとりでも悠斗を育てて行く自信というのはありますから」
「はぁ」
美帆「おじゃましました」
津久野「美帆先生、駅まで送ります」
「あぁ、いえ、大丈夫です、私」
「ダメダメ。この辺は変質者が多いんですから、ね、先輩?」
「たこ焼きビーム!
」
「うあぁ。さ、美帆先生」
「悠斗くん、おやすみなさい」
「おやすみなさい」
「失礼します」
「ええ、気をつけて」
その後
「津久野っち忘れて行った!」(たこ焼き器)
「ったく、分かってんだよな、どういうことか。片付けもしてかないで」
ドアベルが鳴る
「たこ焼き星人だ」
ドアを開ける。
「たこ焼きビーム
」
「はい、忘れもん…」
「ママ!」
「悠斗〜」
CM
悠斗は自分の部屋で遊んでいる。
「ガタンゴトン、ガタンゴトン。(別のおもちゃに当たり)あっ、ごめん」
理美「仕事が正式に決まったの」
「ふーん、手回しがいいですねっ」
「どういう意味?」
「ん? 前から探してたんだろ、仕事」
「建設会社時代の同僚に相談したらそこを紹介してくれたのよ。
建築家として認められたの。それなりにお給料も出るし、
これからは一人でやって行けるわ。だから悠斗を連れて帰ります」
「いや、それはダメだ」
「どうして?」
「言っただろ、俺が育てるって」
「本気で言ってるの?」
「本気だよ」
「あなたには無理よ」
「勝手に決め付けんなよ」
「決め付けてるんじゃないわよ現実を言ってるの」
「現実? 俺はちゃんと悠斗を育ててます」
「ハァ、そんなのは、たかがこの三日とか四日とかのことでしょ。
あの子が成人するまであとどれぐらいいると思ってるの、あと十五年よ。
これから先十五年あなたが毎日毎日あの子の面倒を見られると思ってるの?
仕事仕事で今まで自分のことしか考えてこなかったあなたが
子育てなんか出来るわけないでしょ!(長セリフ)」
「じゃ、おまえはどうなんだよ!
悠斗がなんで俺んとこ帰ってきたか分かるか?
これ見てみろ。
(誕生日の絵を渡し)
悠斗一人でお祝いしてたんだぞ、こんなローソク書いてさ。
この家で俺たち二人にお祝いしてほしい、
ここに帰ってくれば、お母さんも帰ってきてくれる、
あいつはそんな想いでここに帰ってきたんだよ。
自分のことしか頭にないのはお前だって同じじゃないのか。
なあ、理美…、
ここに帰…ってこいよ」
首を振る里美
「じゃ、悠斗は俺が育てる」
「いやよ」
「いやじゃないよ」
「悠斗はあたしの子よ、あたしが育てます」
「何を勝手なことを言ってんだよ」
「勝手なのはあなたでしょ。
今まで一度も悠斗の面倒なんか見たことなかったくせにいまさら何を言ってるのよ、
あなたに一体何が出来るっていうの?」
「やってやるよ! なんだってやってやるよ、俺は」
「ハァ、あなたは本当になんにも分かってない。
あなたのせいで、あの子いじられてるのよ」
「俺のせい?」
「あなたの作ったお弁当がひどいから、悠斗は幼稚園でいじめられてるのよ」
「バカバカしい、あいつはいつもきれいに弁当食べて帰ってきてるぞ、
そんなわけないだろ」
「だったら悠斗に聞いてみれば?」
「ママ
」
なんと悠斗が部屋を出て、すぐそばで聞いていた!
「何?」
「パパのお弁当、おいしいよ。
僕、大好き。
パパ、洗濯だってしてくれるし、ビデオだって見せてくれるよ」
亮平が抱きしめ
「悠斗、もういいから」
「だからお願い、ケンカしないで。ママ、ケンカしないで
」
理美「ごめんね、悠斗」と言って出て行く。
悠斗を抱きしめる亮平、歩き去る理美。
その後、
弁当箱に残った焦げたウィンナーを口にする亮平。
“パパのお弁当美味しいよ、僕大好き”
「夜分すいません」
亮平がシンちゃんの家を訪れた。
「どうしました?」
「いや、あの、弁当の作り方教えてもらえませんか」
「おお、おお、どうぞ」
「タコの足は包丁の先を使って…、はい、やってください」
「はい」
実践するが…。
「それじゃあタコの足だけになっちゃうでしょ。頭がないじゃないですか」
「卵は焼く直前にほぐしたほうが空気が入ってふっくら仕上がります。
混ぜてください」
実践するが…。
「あららら、全体を切るように、さくっ、さくっ、こういう感じで。
もうちょっと強く切ろう。さくっさくっさくっ」
出来上がりを試食
「お願いします」
「いただきます」
さて、仕上がりは…。
次の朝、亮平が早くから弁当作り。
「(ウィンナー)お〜、開いてきた。お〜、すっげえ!
(そしてうまく出来上がった!)フッフッフッ、よしっ!」
幼稚園
♪おててもきれいになりました
みんなそろってごあいさつ いただきまーす♪
「早く開けなよ」
悠斗が弁当箱を開けると、きれいなお弁当だった。
悠斗「わぁ〜」
「わっ、うまそう」
「うまそうじゃん」
「まあまあね」女の子
悠斗「うめえ!」
会社のパソコンで献立を調べる亮平。
(追記:実在のサイトが利用されました http://www.e-obento.com/
ブログ『piano lesson』さんより)
幼稚園に亮平が迎えにきた。
美帆先生「お父さん」
「あっ、どうも」
「これ見てください。
(きれいに食べられた弁当)
上川さん、昨日は生意気なこと言ってしまってすみませんでした」
「いや、いいんですよ」
「お父さん、偉いです。素敵です。あたし、応援しますから」
「ヘヘッ、ありがとうございます」
「佐伯さん、佐伯さん♪」
「おお、どうぞ」
「悠斗がですね、お弁当全部食べてくれました」
「おお、そりゃ、良かった」
「ありがとうございました」
シンちゃんは悠斗を見つけグッド!
悠斗もグッド!
帰り道
「足速く上げて」
「悠斗さ、明日のお弁当、何がいい?」
「お団子と、オムレツ!」
「ハハッ」
「パパ〜?」
「パパ、作れない。シンちゃんところ行こうか、なっ」
「フフフ〜」
家の玄関に女性が立っていた。
「何か?」
「上川亮平さんですよね」
「はい」
「理美さんの友人の古葉詩織と申します」
「あの、理美は今…」
「(名刺を差し出し)弁護士をしております。
今日は、理美さんの友人としてではなく、代理人として来ました」
「代理人…」
☆
いやぁ、美帆先生の良キャラが際立ったね! 品のあるセリフもいい!
もちろん相変わらず悠斗がいい!
代わりに理美がすっかり悪役?
ひとりくんパートは笑いに走らないでほしいな。
幼稚園先生(脇役)と居酒屋での小ネタは不必要かな。
来週は色々波乱が…。
「かっこ良かったよ、パパ」
いいセリフもありそうだ〜!
キャスト
上川亮平(竹野内豊)
上川理美(石田ゆり子)
津久野仁志(劇団ひとり)後輩
木下美帆(さくら)幼稚園先生
浅野由美子(清水由紀)幼稚園先生
石澤勝彦(石井智也)幼稚園先生
サブちゃん(金橋良樹)居酒屋板前
上川悠斗(宇都秀星)子役
民子(梅沢昌代)居酒屋「民ちゃん」女将
斉藤部長(近江谷太朗)
(飯沼千恵子)
(熊谷瑠衣)子役、男の子
(伊澤柾樹)子役
(松浦愛弓)子役
宿本和則(金子昇)
古葉詩織(木村多江)弁護士、未婚
佐伯晋一郎(渡哲也)
脚本 清水有生
演出 唐木希浩
第二話「仕事と子育て妻と別れた男の涙…」
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